FC2ブログ

Welcome to my blog

木蓮の泉

地主と業者のお話

むかしむかし、土地を理不尽に奪われた地主がおりました。地主はそのことを悔やみ忘れきれず、新たな土地を求め、ついに他所の広大な土地を手にいれることができました。その広大な土地を管理していた者がたまたま無頓着な者で、地主は口達者に巧みに譲り受けることができました。ただし、その土地には前の管理者が建てた神仏の石碑があり、地主はそれを取り除こうとしましたが、畏れを感じてそのままにしていました。広大な土地を...

野ばら姫

ある国のおはなし。はるかに遠くある小さな国に、詩歌を愛でる王子がおりました。彼は小さい頃から部屋に閉じ籠りがちではありましたが、突然部屋から出てきたかと思うと、王家の人々に美しく端麗な詩歌を披露して高い評価を得ておりました。王家の人々は王子が部屋に籠って何をしているのか全く知りません。また、長いこと王子は部屋に鍵をかけておりましたから王子の健康と部屋の状態を心配しておりました。不安に思った国王は何...

ある兎の話

 ある森林の近くの広い平原に住む兎がおりました。兎は毎日毎日野原の花や草を食しては、日向に体を休めて暮らしておりました。ある晴れ渡る雲ひとつない青空の日、兎はいつものように草をはみ、草原の草影で体を休めていました。空をみあげ、無限なる青の世界を眺めておりましたら、どこからともなく空にひとつの影が入り込みました。兎は瞬時に身の危険を感じ、草むらでじっと身をひそめておりました。しばらくすると、その...